特徴
助産院とは、助産師が開業している分娩施設です。妊娠中の体の管理から自然な出産、産後の授乳・育児などまでケアしてくれるところで、夜間や休日でも対応してくれるところが多いようです。
促進剤などを使わない自然なお産や母乳育児をしたいプレママには、助産院は選択肢の1つになります。最近では、自然に出産をしたいという妊婦が増え、全国的に助産院が増えてきています。
入院分娩の費用は、夜間・土日祝日は割増料金になるところもあるようなので、事前に確認しておきましょう。
メリット
助産院で出産するメリットをご紹介します。
【妊娠〜産後の継続したケアが可能】
助産師が持っている経験や技術・知識で、妊娠中の不安の解消や産後の子育ての悩みまで、プレママと家族のために寄り添って、アットホームに継続的にケアしてくれることで人気があります。妊娠中から体作りや食生活などの指導もしてくれるほか、お灸やマタニティヨガの教室をしている助産院もあります。
助産師は、出産後も母乳外来やベビーマッサージをしてくれたり、母乳トラブルや育児の悩みなどの相談に親身にのってくれるママの心強い味方です。
【妊婦健診がスムーズ】
ほとんどの助産院では病院と提携しているので、初期の妊婦健診は病院でしますが、その後の健診は助産院でも受けられます。病院より待ち時間が少なく、ゆっくり話を聞いてくれるという口コミも多くあります。
【フリースタイル出産が可能】
助産院では、ママが主体になる自然な分娩を促し、フリースタイル出産を採用している場合があります。分娩台の上だけでなく、歩いたり横になったり、好きな態勢で産むことができるところも、助産院のよいところです。
【バースプランを活かせる】
助産院では、ママが主導権を握って出産できるので、家族で立てた「バースプラン(お産の計画や要望)」を活かして、入院中の過ごし方や希望する分娩方法などの出産環境を叶えてくれます。
助産院なら、パパや子どもたち、おじいちゃんおばあちゃんなどの家族に加え、友人でも立ち会うことができる場合もあるのです。上の子が出産に立ち会うと、赤ちゃんをよくかわいがるようになるというママの声も耳にします。
出産に立ち会えるように、家族も一緒に泊まることができる助産院もあるようです。
デメリット
助産院で出産するデメリットをご紹介します。
【経過が順調でないと出産できない】
助産師は医師ではないので、帝王切開や促進剤などの医療行為はできないため、妊娠中や出産時に異常がみられると、提携の病院に転院や救急搬送されることになります。
助産院で出産できるのは、経過が順調である妊産婦と新生児の場合だけです。出産まで何もなく順調だった場合でも、出産時に一刻を争うほど緊急で処置をしないければならないことがありますが、搬送され病院に着くまで処置ができないため、治療が遅れる可能性もあります。
【会陰縫合できない】
助産院では、会陰切開も会陰縫合もできません。会陰が裂けてしまった時は、針と糸を使って縫合することができませんので、クレンメというホッチキスのようなものを使って、糸で両脇を2か所留めれられます。大きな裂傷の場合は、病院に行って縫合することになります。