発熱と嘔吐の原因はノロウイルス?
赤ちゃんが急に熱を出して、吐いてしまった場合、ママはとても不安になりますよね。
まだ自分の症状をうまく伝えることができない赤ちゃんだからこそ、ママがしっかりと様子を見て、適切な対応をする必要があります。
赤ちゃんに発熱・嘔吐の症状があった際に考えられる病気は以下の2つです。
・ノロウイルス
・ロタウイルス
今回は、特に二次感染のリスクが高い「ノロウイルス感染症」について詳しくご紹介します。
【ノロウイルス感染症の主な症状】
主な症状は以下の通りです。
・38度前後の熱
・激しい嘔吐、下痢
・腹痛
ノロウイルスに感染すると、赤ちゃんの便の色がクリーム色になる事があります。
高熱よりも下痢や嘔吐の症状の方が目立つ為、赤ちゃんの様子がおかしい時には便の色をチェックして下さい。
ノロウイルスの場合、感染してから症状が出るまでに24〜48時間かかります。
多くの場合、嘔吐の後に下痢の症状が出るでしょう。特に赤ちゃんの場合は、下痢が重症化しやすく、水のような便になる事もあります。
なるべくこまめにおむつを交換し、お尻がかぶれてしまわないよう注意してください。
また、おむつ交換の際に、ママやパパが感染してしまう恐れがありますので、マスクをしたりビニール手袋をするなどして二次感染を防ぐようにしましょう。
赤ちゃんがノロウイルスになる原因
ノロウイルスは牡蠣などの二枚貝に生息しているウイルスで、赤ちゃんに限らず大人でも感染します。
感染型のウイルスな為、ノロウィルスを持っている大人が近くにいた場合も原因となってしまいます。
冬場はこういった感染症が流行るため、赤ちゃんの衛生管理は必須です。
感染経路は主に以下の通りです。
・汚染された食品、便、吐しゃ物に接触した手からうつる「接触感染」
・ウイルスを含んだ粒子が空気中に舞ったとき
・感染患者のくしゃみ、嘔吐時の吐しゃ物から飛沫して吸入する「飛沫感染」
赤ちゃんはまだ牡蠣といったノロウィルスの直接的な原因になる物は食べられない為、このように感染している患者からの感染が1番の原因として考えられます。
主に11月から2月頃まで流行ると言われ、非常に強い感染力を持ったウイルスなので、一気に感染が拡大してしまう恐れもあります。
赤ちゃんのノロウイルスの治療法
通常、大人がノロウィルスに感染した場合は、1〜2日で治りますが、赤ちゃんは抵抗力、免疫力が弱い為、重症化して長引く事があります。
生後6ヶ月に満たない赤ちゃんは、ママから貰った免疫が体の中に残っている為、それ以降の月齢の赤ちゃんよりも比較的早く治ると言われていますが、ひどい時には1週間もノロウイルスの症状が続いてしまうこともあるようです。
しかし、基本的にノロウイルスには特効薬がない為、治療は症状を緩和するための対処療法のみとなります。
吐き気がひどい場合は、吐き気止め。下痢がひどい場合は、整腸剤を処方されることとなります。便などを通して体内のウイルスを出し切る必要があるため、下痢止めはあまり処方されることはありません。下痢止めを使用することで回復を遅らせることがあるからです。
また、ノロウイルスは、インフルエンザのような高熱は出ませんが、下痢や嘔吐の繰り返しにより、脱水症を引き起こすことも考えられます。
赤ちゃんの唇や肌が乾燥しているようであれば、こまめに経口補水液などの水分を摂取するように心がけてくださいね。
ノロウイルスの感染予防法とは?
保育園など、赤ちゃんが集団生活をしている場合は、ノロウイルスの感染リスクが高くなります。
ノロウイルスに感染させないためには、このように外部からウイルスを持ち込まないようにするのが大切です。
以下の予防法で、ノロウイルス感染症から赤ちゃんを守りましょう。
【①手洗い、うがいの徹底】
外出先から帰ったら、赤ちゃんも手洗い、うがいを心がけましょう。
まだ月齢が低いときは、うまくうがいをすることはできませんので、できる範囲で構いません。
また、赤ちゃんだけでなくママやパパもこれらを徹底するようにしましょう。
【②調理器具の洗浄、消毒の徹底】
ウイルスが付着した手で食材を触ったり、まな板などを触った場合も感染経路の1つとなります。
離乳食を食べさせている場合は、これらのことに注意するようにしましょう。
【③哺乳瓶などの洗浄、消毒の徹底】
こちらもやはり、ウイルスが付着していた場合、それを口にする赤ちゃんに感染リスクが高まります。
しっかり洗浄、消毒をしましょう。
母乳育児の場合も、授乳前に手を洗う・おっぱいを清潔にするなど心がけてください。
【④睡眠、食事はしっかりとる】
睡眠や食事は十分にとり、体力をしっかりつけるようにしましょう。
これは赤ちゃんに限らず、ママやパパも同じです。
免疫力が低下していると、感染しやすくなります。
まとめ
赤ちゃんは免疫力が弱い為、ノロウイルスのような感染症には十分注意して下さい。
冬は特にインフルエンザやノロウイルスなど様々な病気が流行します。
今回ご紹介したような予防法以外にも、人混みを避けたり、部屋の換気をするなどして、赤ちゃんを感染症の危険から守ってあげてくださいね。