赤ちゃんの血便の原因と対処法

赤ちゃんの血便

赤ちゃんのおむつ替えの際、うんちに血が混ざっていたらびっくりしてしまいますよね。
赤ちゃんの血便は、すぐに治療を要するものと、そうでないものがあるので、しっかりとした対応が必要です。
そこで今回は、赤ちゃんの血便の原因と、その対処法について詳しく解説します。

 

赤ちゃんの血便の原因とは?

赤ちゃんの血便には様々な原因がありますが、主に以下のような原因が考えられます。

 

【乳児良性直腸出血】
乳児良性直腸出血とは、生後2~3ヶ月の母乳育児の赤ちゃんに多く見られる症状です。
すじ状または点状の新鮮血がうんちに混ざりますが、良性の出血でありほとんどが自然治癒するため特別な治療は必要ありません。
出血以外には症状もなく、いつも通り機嫌よく過ごしていることが特徴です。

 

 

【アレルギー性腸炎】
ミルクや母乳、そして食べ物によってアレルギー反応が起きて、血便が出ることがあります。
血便以外にも、嘔吐や下痢の症状も見られ、原因とみられるものを摂取してから数時間~数日後に症状が出ます。

 

 

【腸重積】
腸重積とは、小腸が大腸の中に入り込む病気で、長時間放置していると腸が壊死してしまい、重い場合は命にかかわる危険な病気です。
2歳頃までの赤ちゃんに見られて、その中でも生後半年~2歳までが起こりやすいと言われています。

 

腸重積は、症状が出ると非常に激しい痛みを伴うため、今まで見たことのないほどの泣き方をする子がほとんどです。
しかし痛みに波があるため、痛みが収まるとぴたっと泣き止み遊びはじめ、またしばらくすると症状が出て泣く…というサイクルが特徴です。

 

腸重積による出血は、いちごジャムのような形状になっています。

 

 

【メッケル憩室】
メッケル憩室とは、生まれつき小腸の壁の一部が袋状となり外側に突起として出ているものです。
無症状のケースが多いのですが、まれに血便や腹痛として症状が出ることもあります。

 

メッケル憩室は2歳ごろまでに発症することがほとんどです。

 

 

【血便ではないことも】
血便だと思っていても、実はそれは血便ではないこともあります。

 

・切れ痔による出血
・食べ物の色が血に見えている

 

ということが主にあげられます。

 

切れ痔による出血は、特に離乳食が食べ始めた赤ちゃんに多い症状です。
離乳食が始まると、今まではゆるゆるだった赤ちゃんのうんちも、だんだんと硬くなってきます。
それと同時に、母乳やミルクの量もだんだんと減ってくるため、水分摂取量も少なくなり、便秘にもなりやすくなります。

 

赤ちゃんが便秘になると、たまってしまった硬いうんちを出すときに肛門が切れてしまう(切れ痔)ことがあります。
この切れ痔による出血と、血便との区別はなかなか難しく、初めて見たママは驚いてしまいますよね。

 

また、食べたものが消化されずにそのまま出てきて、その色が血液に見えてしまうことも。
特にトマトやにんじん、パプリカやイチゴなどはそのままの色が混ざるのも珍しくありません。

 

 

【食中毒】

発熱を伴って血便がある際は、食中毒が原因のことがあります。

原因菌となるのは、カンピロバクターやサルモネラ菌、病原性大腸菌、腸炎ビブリオなどです。

 

症状によっては、入院が必要となる場合があるため、早めに病院を受診するようにしましょう。

 

赤ちゃんの血便時の対処法

赤ちゃんが血便をした場合は、どのような症状だとしても必ず1度は診察を受けるようにしましょう。
血便の原因によっては、夜間だとしても受診が必要なものもあります。
以下で、赤ちゃんの血便時の対処法をご紹介します。

 

 

【いちごジャムのような血便が出た時】
いちごジャムのような形状の血便が出た場合は、腸重積の危険性があるため夜間でもすぐに診察が必要となります。
腸重積は時間が経つと開腹手術が必要になることもあるので、一刻も早い受診が重症化を防ぐポイントとなります。

 

 

【血便以外の症状が出ている時】
血便以外に、

 

・激しく泣く
・繰り返し嘔吐する
・ぐったりしている
・食欲がない

 

などの症状がでている場合も、夜間だとしても病院に連れて行くようにしましょう。
特に、激しく泣く→泣き止むを繰り返す場合は腸重積の可能性もあるので、合わせて先述したようないちごジャム状の血便が出ていないかを確認しましょう。

 

 

【機嫌が良い時】
血が混じっているということ以外、特別な症状がなく機嫌が良い場合は診療時間内に受診をするようにしましょう。

 

 

【病院へ行く際には】
赤ちゃんを病院へ連れて行く際には、血便のついたおむつを持って行くようにしましょう。
また、何度も血便を繰り返す場合は、うんちのついたおむつをたくさん持って行くのは大変なので写真を撮っておくのも良いでしょう。
必ず1つはおむつを持って行くと、医師もどのような病気か判断しやすいので忘れないようにしてください。

 

 

【判断に迷ったら】
赤ちゃんの血便が、緊急性のあるものなのかそうでないかを判断しかねる場合は、#8000(子ども医療電話相談)に相談してみましょう。
夜間や休日でも医師や看護師が相談に乗ってくれ、受診が必要な場合は夜間診療を行っている医療施設を案内してくれますよ。

 

まとめ

大人でも、便に血が混ざるとぎょっとしてしまうので、大切な赤ちゃんのうんちに血が混ざるとママはとても心配になってしまいますよね。
まずは冷静に、そして迅速に対応できるようにしましょう。
もしかしたらそもそも血便ではないということもあるかもしれませんが、それでも決して恥ずかしいことではありませんよ。

この記事を書いたライター

小橋 まな
小橋 まな

2歳の娘を育児中のママライター。出産前は子供がとても苦手だったのに、今では娘を溺愛しすぎてたまに我に返ることもあるほどです。育児休暇後職場復帰の予定が、実父の体調不良をきっかけに退職し在宅ライターの道へ。心配性で神経質になってしまった0歳児育児の過去の自分を振り返り、ママたちが安心して育児ができるような記事をお届けしたいと思います。

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