赤ちゃんの水分補給
体が小さく脱水症状に陥りやすい赤ちゃんには十分な水分補給が必要です。
大人の体は約60%が水分でできているのに対して赤ちゃんの体の水分量は80%にものぼり、脱水症状になりやすためです。赤ちゃんが吸収しやすい水をこまめに飲ませてあげるようにしましょう。
赤ちゃんの体のために知っておきたい水の情報をまとめましたのでご紹介します。
軟水
コンビニや自動販売機でも手軽にペットボトルの水を買うことができますが、赤ちゃん用として用意するときは『水の硬度』を必ず確認するようにしましょう。
水の硬度は、含まれるマグネシウムイオンやカルシウムイオンなどのミネラルの量で決まります。ミネラルは体の調子を整える栄養素のため大人の体には良いと言われていますが、消化機能の未熟な赤ちゃんには負担となります。
主に腎臓で調整されるマグネシウムなどのミネラル量をうまくコントロールできずにお腹をこわしてしまうことがあるからです。
赤ちゃんにはマグネシウム含有量が少ない『軟水』が適しています。お風呂あがりなど汗をかいたときに与える水分も、赤ちゃんの体に吸収されやすい軟水を選ぶようにしましょう。
WHO(世界保健機関)の基準では、硬度が120mg/l未満を『軟水』と定義しています。粉ミルクをつくるときは、さらに硬度の低い60mg/l以下の軟水を使うと粉ミルクが溶けやすくなるようです。
『軟水』と分類されていてもマグネシウムなどのミネラル成分が入っている商品もあります。赤ちゃん用に購入するのであれば、「ピュアウォーター」や「純水」と表示されたものが好ましいでしょう。
純水とはすべての含有量が0.00mgと表示され、不純物を一切含まない水のことです。「赤ちゃん用」としてペットボトルでも販売されています。
水道水
日本の水道水は、地域により多少の違いはありますが、平均すると硬度50~60mg/lの軟水です。また、水道局が定期的に厳しい検査をしていますので、湧き水や井戸水から引いた水道でもない限り、水質に問題はありません。
水道水を赤ちゃんにそのまま飲ませるのが少し心配であれば、十分に沸騰させて煮沸消毒しましょう。沸騰してからさらに15分ほど加熱し続ければ不純物やカルキ臭なども取り除くことができます。
一般的に販売されている水でも、山麓地帯や森林地帯の地下深くから採水される水は、自然のフィルターで不純物が取り除かれた純度の高い水なので、加熱の必要はありません。 最近では浄水器やウォーターサーバーなども種類が豊富ですので、予算があれば試してみるのもよいでしょう。
アルカリイオン水
赤ちゃんはお腹の中で、羊水という水の中で成長していきます。この羊水という体液はアルカリ性の性質をもっていて、pH(ペーハー:水や水溶液が酸性かアルカリ性かを示す数値)で表すとpH7~pH8.5ぐらいです。
アルカリ性の水は『アルカリイオン水』としてペットボトルなどで販売されています。羊水と同じ性質の水といえますので、赤ちゃん用の水として適しています。ただし、商品によってはミネラルなどが含まれているものもありますので、成分表示を確認するようにしましょう。
pH値が9以上あるものも赤ちゃんには負担になりますので気を付けるようにしましょう。