赤ちゃんに鼻水・鼻づまりがあるとき
赤ちゃんは風邪をひいたときだけでなく、鼻や口からホコリが入っただけでも鼻水が出ることがあります。これは鼻の粘膜が敏感で、生後しばらくは鼻毛もないためと考えられます。
また、赤ちゃんの鼻腔は大人よりも狭く、鼻もつまりやすいです。
鼻水や鼻づまりを放置しておくと呼吸がしづらくなるだけでなく、副鼻腔炎や中耳炎など他の病気につながる可能性もあるので、対策をとっていきましょう。
鼻水・鼻づまりがあるときの受診目安
鼻水や鼻づまりがあるときの受診目安は次の通りです。
・38度以上の熱や機嫌がひどく悪いなどの他の症状もある
・ぐったりしている
・耳を痛がる(耳をよく触る)
・息苦しそうにしている
・鼻つまりが原因で食欲がない
・鼻がつまって母乳やミルクを飲めていない
・ひどい鼻水・鼻づまりが3日以上続いている
この他にも心配なことや気になることがある場合は、小児科や耳鼻咽喉科を受診して診てもらうと安心です。
鼻水を吸引してもらうだけでも、受診は可能です。鼻通りがすっきりすると、機嫌が良くなる赤ちゃんもいます。
鼻水・鼻づまりがあるときのホームケア
鼻水や鼻づまりがあるときには、おうちで次のようなケアを実践してみましょう。
【鼻を温める】
鼻を温めてあげると、鼻通りがよくなります。鼻水をしっかりと取ってあげるために、まずは温かいお湯につけて絞ったガーゼなどを鼻にしばらくあてて、温めてあげましょう。
余裕がある時には沐浴などを行い、体全体を温めてあげるといいでしょう。湯気を吸わせることでも、鼻通りがよくなりやすいです。
【鼻水吸引器で鼻水を吸引する】
鼻水吸引器でつまった鼻水を吸引してあげると、赤ちゃんも呼吸が楽になり、よく眠れるようになったり機嫌がよくなったりすることがあります。
鼻水吸引器での鼻水の吸引の仕方は次の通りです。
①赤ちゃんの頭を足で挟むなどして固定する
②鼻水吸引器の先端を鼻の穴に軽くあてる
③鼻水を吸引する
④吸引後は赤ちゃんの鼻や鼻の下をガーゼなどでやさしく拭く
鼻水吸引器をあまり鼻の奥まで入れすぎると、鼻の粘膜を傷つけてしまう可能性があるので注意しましょう。使用後の吸引器はしっかり洗浄し消毒するなどのお手入れをしてください。
【綿棒でやさしく鼻の先をぬぐう】
鼻水が固まって、鼻の穴をふさいでいるようなときは、綿棒でやさしく穴をぬぐうようにしてケアをしてあげましょう。このときも鼻水吸引器と同じように、奥まで入れないことが大切です。
綿棒も先端の太いものではなく、ベビー用の細いものを使うといいでしょう。消して無理矢理、鼻の奥へ綿棒を入れ、掻きだすようなケアはしないでください。
【部屋の環境を見直す】
≪湿度を見直す≫
部屋が乾燥していると、鼻水は固まりやすくなります。そこで重要なのが部屋を加湿器や濡れタオルなどで加湿すること。部屋の適切な湿度の目安は次の通りです。
・夏…45~60%程度
・冬…55~65%程度
湿度計などで湿度を確認しながら、ケアをしてあげましょう。
≪ハウスダストの除去≫
鼻水・鼻づまりは風邪だけが原因ではありません。ハウスダストなどが原因と考えられる場合は、こまめに部屋を掃除しましょう。
≪枕を少し高くする≫
鼻がつまって寝苦しそうにしているときには、枕を使って少し頭を高くすると、鼻づまりが緩和され、息がしやすくなることがあります。