下痢をしたときの観察のポイント
赤ちゃんのうんちは基本的にゆるめですから、機嫌がよく食欲があれば、多少やわらかくても問題ありません。
ただ、極端に水っぽくなり回数が増えた時は、下痢の可能性があります。 下痢をした時はおしりがかぶれやすいので、いつもより頻繁におむつを替え、おしりふきではなく、座浴やシャワーで洗って清潔にしてあげましょう。
湿ったままではかぶれるので、洗ったお尻はタオルで水分をやさしく押さえて取り、しっかり乾かします。
また、おむつ替えの時は便の中にある細菌により2次感染しないように、石鹸でしっかり手を洗いましょう。
下痢のときのホームケアのポイント
水溶性食物繊維のペクチンは、下痢を改善する効果がありますので、赤ちゃんが下痢の時は、ペクチンを多く含む皮ごとリンゴや人参をすりおろして与えましょう。
赤ちゃんの体の水分量は70~80%で成人より多めですが、下痢になると脱水症状になりやすいので、母乳・通常の濃さのミルク・ベビー用イオン飲料・薄めたりんごジュースなどで、水分補給をこまめに行います。
消化の悪い油物や肉類・オレンジなどの柑橘系の飲み物などは、下痢が治るまで与えないないようにします。
【下痢が落ち着いてきた頃の対処法】
下痢が落ち着いてきたら、良質のたんぱく質を食べさせます。
(離乳食の一例)
・豆腐をほぐしたもの
・かたゆで卵の黄身をほぐしたもの
・しらす干しをお湯で洗ってすり潰したもの
・ベビーフードのプリンにメロンの裏ごしを適量加えたもの など
その後、食物繊維と油物は避けて、少しずつ普段の食事に戻していきます。
【病院に連れて行く目安】
ホームケアでも症状が改善せず、また、うんちに血液や粘液が混ざっている、悪臭、熱、嘔吐などの症状がある場合は、風邪または食中毒などの可能性もあるので、病院を受診するようにしましょう。
嘔吐したときの観察のポイント
赤ちゃんは胃腸の働きが未熟なので吐きやすく、ゲップがうまくできずに吐いてしまうこともあります。
また、吐いたものが喉に詰まらないように、落ち着くまでは寝かせずに抱っこしている方がよいでしょう。落ち着いたら、横向きに寝かせます。
赤ちゃんは、吐いた物の匂いにつられて嘔吐してしまうことがありますので、口の周りに嘔吐物が付いたら拭いてあげてください。
感染拡大を防ぐために、衣服が汚れたらすぐ着替えさせ、洗濯するときは別洗いしましょう。何度も着替えさせる時は、前あき服が便利です。 大人も2次感染しないように、しっかり手を洗います。