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子育て中に夫婦別姓にはできる?

子育て中に夫婦別姓にはできる?

■ 賛成?反対?夫婦別姓

結論から言うと、今現在ママやパパ、子どもがみんな同じ姓である場合、法律上の夫婦別姓に変更するということはできません。日本の民法では夫婦別姓の制度がまだないからです。

今の日本の民法では、夫婦はどちらかの姓を名乗ることが定められていて、妻が夫の姓に改姓するケースが約96%です。しかし結婚後も働き続ける場合など、旧姓をそのまま使いたい、不便だと感じる人もいるようです。

その解決策として、夫婦がそれぞれの姓を名乗る「夫婦別姓」を含む民法改正案が1990年代から活発に議論されてきましたが、実現には至っていません。

平成29年の内閣府の世論調査によると、「夫婦が希望すれば別姓が可能なように法律改正しても構わない」という肯定派の意見が42.5%で過去最高となった一方、「婚姻する以上、夫婦は必ず同姓とするべきで法律改正は不要」という否定派の意見は29.3%で過去最少という結果でした(※)。

  • 〈肯定派の意見〉
  • カードやパスポートなど名義変更が煩雑
  • キャリアが絶たれる気がする、自己喪失感がある
  • 旧姓と改姓後のキャリアが同一人物とみなされない場合がある(研究論文提出など)
  • 自分の姓を捨てたくない
  • 男女不平等である
  • 〈否定派の意見〉
  • 家族別姓を詮索されたり、子どもがいじめられるかもしれない
  • 緊急手術が必要になった時、姓が違うと同意書にサインできない
  • 家族が同じ姓というのは自然なことである

もちろん、どちらの意見にも同意できるという方もいるでしょう。名義変更に関しては、現在、一部の金融機関でマイナンバーなどを利用して旧姓のカードや口座も利用できるようにする動きがあります。

実は、日本で家族が同じ姓を名乗るようになったのは明治時代のことで120年ほどの歴史しかありません。

現在でも、国際結婚した夫婦の子どもは父親または母親とは別姓になりますし、妻の実親と同居している場合も、姓は違いますが家族であるという感覚は変わらないでしょう。手術同意書についても、実質的に家族であるとわかればサインできるようです。

※:平成29年度 内閣府 世論調査「家族の法制に関する世論調査 」より

■ 日本や海外での夫婦別姓制度は?

結婚後、夫婦それぞれが別姓(旧姓)を名乗ることを「夫婦別姓」と言います。一方、同姓か別姓か選択できる制度を「選択的夫婦別姓」と言います。

【海外では】

日本のように法律で夫婦同姓を義務付けられている国はほとんどありません。欧米ではほとんどの国が選択自由で、規定の法律がない場合もあります。アジアでも、中国や韓国などでは夫婦別姓が原則です。ドイツでやタイでは、選択的夫婦別姓制度が導入されています。

【日本では】

国際結婚の場合を除き、婚姻時に夫婦どちらかの姓を選択することになります。夫婦別姓の是非や選択的夫婦別姓についての議論は活発に行われていますが、民法改正には至らず、旧姓を使用したい場合は以下のような方法をとることになります。

〈通称を使う〉

戸籍上は改姓しますが、「通称」として旧姓を名乗ることができます。職場では、企業側が通称使用を認めていることが前提となります。税金、社会保険関係、給与などの事務手続きには戸籍上の氏名が必要となるため、企業側は戸籍上の氏名と通称の両方を管理する必要があります。

また、新たに住民票やマイナンバーカードに旧姓を併記できるようになり、証明書として使用できるようにもなっています。

〈事実婚を選ぶ〉

入籍せず、事実婚の状態でお互いの姓を名乗ることができます。役所への届け出は不要ですが、法的手続きや公的サービスを受ける際には事実婚の証明が必要になる場合があります。

パートナーシップ制度を導入している自治体もありますが、公的な効力はありません。証明の手段としては住民票の届け出と公正証書の作成が一般的です。

■ 夫婦別姓だと子どもはどうなる?

夫婦別姓を選択することにより、子どもにどのような影響があるのでしょうか。

【通称使用の場合】

戸籍上は夫婦同姓ですから、子どもも同姓となります。母親(父親)が社会的に通称を使っていても、子どもへの影響は少ないと言えるでしょう。たとえば、保育園や小学校への提出書類では家族が同じ姓ですから特に問題も違和感もないですね。

【事実婚の場合】

事実婚の状態で出産した場合、子どもは妻の戸籍に入ることになります。法律婚の夫婦の子どもではないので、「非嫡出子」で父親は不明ということに。父親が子供を認知して初めて、戸籍上の父子関係が成立します。

一方、子どものいる夫婦が法律婚から事実婚に変更するには、一旦離婚する必要があります。たとえば、子どもは夫側の籍に残し、離婚して妻だけが籍から抜けます。妻と子供は別姓となりますが、親権を残すことはできます。

■ まとめ

夫婦で別姓を名乗る方法はあります。大人である自分たちで考え、決めた結果であれば、その方法を選択するのは自由です。

しかし、子どもが生まれた場合は大人の事情だけでは判断できない場合もあります。相続の問題もありますし、子どもの戸籍に「非嫡出子」「認知」の記録が残ることもそうですね。

今後、法律が改正される可能性もあります。法的な相談が必要なら、弁護士や法テラスへ相談してみましょう。