おもちゃに性別はある?
近年、様々な分野で「ジェンダーレス」=社会的性差をなくそうという動きが活発になっていますよね。
実は、赤ちゃんや子どものおもちゃにおいても、性別の区別をなくそうという考え方が、徐々に浸透しつつあるんです。
これまでは、
男の子の赤ちゃんならば、車や電車のおもちゃ。
女の子ならば、ぬいぐるみやお人形のおもちゃ。
というように、当たり前のように、おもちゃにも”性別”がありました。
しかし、おもちゃの性別を撤廃し、おもちゃも脱ジェンダーが主流となったら、一体どんなメリットがあるのでしょうか?
今回は、おもちゃの性別がなくなるメリットについて考えていきます。
おもちゃの性別がなくなるメリット
おもちゃの性別…。考えたこともなかったママやパパも多いかもしれませんね。
おもちゃにおける性別がなくなったら、どんなメリットがあるのでしょうか?
【①自由な選択ができる】
女の子だからおもちゃもピンクや赤が良い。
男の子だから青や緑のおもちゃが良い。
など、おもちゃの種類だけでなく”色”も、固定観念に囚われてしまっていませんか?
女の子でも、水色や青が好きな子がいますし、男の子でも赤やピンクが好きな子もいるでしょう。
おもちゃに性別という概念がなくなれば、大人が決めてしまった枠の中でおもちゃを選ぶことなく、子どもの好みに合わせて自由におもちゃを選択できるようになるでしょう。
【②自由な発想が生まれる】
たとえば、女の子の場合は人形やぬいぐるみで「ごっこ遊び」をするのが好き。
男の子は、「ヒーローごっこ」「戦いごっこ」をするのが好き…というように、おもちゃの性別から、遊びも性別分けされてしまいますよね。
すると、遊びを通して身に付くスキルや、物事への探求心が制限されてしまいます。
特に小さな子どもというのは、大人が抱いている先入観がなく、どんなことも平等に見る力がありますから、おもちゃを性別で区別してしまうのは、勿体ないことなのかもしれません。
女の子が車や電車のおもちゃで遊ぶ中で、新たな発見があるかもしれませんし、男の子がぬいぐるみで遊ぶ中で、自由な発想が生まれるかもしれません。
このように、おもちゃの性別をなくすことは、子どもの可能性を最大限に引き出すチャンスと捉えることができるでしょう。
【③性別に囚われない多様性が生まれる】
これからの時代は、男性も女性も平等の社会。
女性も社会に出て働くのが当たり前ですし、男性も育児や家事をするのが当たり前になります。
これに加えて、男女という2つの「性別」に縛られない『多様性』という考え方も一般的になりつつありますよね。
幼いころから、男の子用のおもちゃ、女の子用のおもちゃ…という、大人がかつて抱いていた性別に対する固定概念に縛られず、子どもが好きなおもちゃで自由な遊び方をすることこそが、多様性を求める今の時代に適していると言っても良いかもしれませんね。
【④男女一緒に楽しく遊べる】
おもちゃの性別がなくなれば、男女一緒にみんなで楽しく遊ぶことができます。
お兄ちゃんと妹が一緒に遊んだり、幼稚園や保育園で男女一緒に、共通のおもちゃで遊んだりすることができるでしょう。
子どもの発想はとても柔軟ですから、これまで在った男の子用おもちゃと、女の子用おもちゃを上手に融合させて遊ぶこともできるかもしれませんね。
【⑤自分らしさを大切にできる】
男の子でも「お人形で遊んでみたい」、女の子でも「電車のおもちゃが好き」という子もいるでしょう。
しかし大人が、「それは男の子用のおもちゃだから!」と区別してしまうことで、本当に自分が遊びたいおもちゃを選ぶことができなくなってしまいます。
その子の個性を奪ってしまうことにもなるでしょう。
先述したように、これからは多様性の時代ですから、おもちゃも男女の性別を分けずに考えることで、”その子らしさ”を大切にすることができるかもしれません。
おもちゃの性別をなくす不安も
おもちゃの性別をなくす動きは、日本に限らず世界中で多くみられていますが、場合によっては、子どもの成長に悪影響なのではないかと不安に思うママもいるようです。
たとえば、男の子がお人形遊びばかりしていては、「弱々しく育つのでは?」と不安になったり、逆に戦いごっこばかりに夢中になる女の子には、「乱暴な子になるのでは?」と悩んだりするようです。
しかし、おもちゃの性別を意識しなかったからと言って、必ずしもそれが子どもの心の成長に影響を与えるとは限りませんよね。
むしろ、子どもが遊びたいおもちゃを自由に選ばせてあげた方が、その子にとっての成長になるのではないでしょうか。
まとめ
おもちゃの性別を分けずに、子どもが本当に欲しがるものを買ってあげることは、子どもの個性を尊重することにつながります。
おもちゃの”脱ジェンダー”というと、難しくなってしまいますが、シンプルに考えて、子どもが好きなおもちゃで楽しく遊んでもらうことを第一に考えてみるといいかもしれません。