赤ちゃんの利き手
赤ちゃんが生まれてどんどんと成長するにつれて、手先を使って遊んだり、ご飯を食べたりするようになりますよね。手先を使うようになってきたら、気になるのは利き手ではないでしょうか。
日本では、人口の大半が「右利き」とされていて、昔は「左利き」が差別の対象とされていたこともありました。
そのため、おじいちゃんおばあちゃんから「右利きに矯正しないとダメよ」などと言われたことのあるママもいるのではないでしょうか。
実は利き手というのは、赤ちゃんのうちはまだ完全にわからないもの。
赤ちゃんの様子を観察していると右手を使ったり、左手を使ったりと、シーンによって両方の手を使う姿が見られますよね。
では一体、赤ちゃんの利き手はいつわかるのでしょうか?
赤ちゃんの利き手はいつわかる?
生まれてすぐにはまだわからない、赤ちゃんの利き手。では、赤ちゃんの利き手はいつわかるのでしょうか?
【3歳までは右手を使ったり左手を使ったり…】
おもちゃをつかんで遊んだり、ご飯を自分で食べたりするようになってくる頃は、まだ利き手は決まっていません。2歳頃にはいったん利き手は固定されますが、3歳頃にまた両手を使う時期がやってきます。
2歳頃に左手を使う子もいる場合、右利きのママの姿を正面から見て、鏡写しで真似をしているということもあります。そのため、2歳頃に左手を使っていても、必ずしも左利きというわけでありません。
【4歳頃になると利き手が確定していく】
3歳頃までは右手を使ったり左手を使ったり…と、その時によって使いやすい方を使う赤ちゃんですが、4歳頃になると徐々に使う手が固定され、利き手がわかるようになります。
この時期になると、しっかりと自分の意思を言葉で伝えられるようになっているので、使いやすい手を聞いてみるのも良いかもしれません。
子どもによっては、動作によって使いやすい手が違うこともありますよ。
利き手は生まれつき決まっているという説
4歳頃にはっきりと確定していく赤ちゃんの利き手。
実は生まれつき決まっていると言う説もあるのだとか。
諸説あり、医学的に証明されていない話もありますが、参考までにご紹介します。
【利き手と大脳の深い関係】
利き手に大きな影響を与えていると言われているのは、大脳です。大脳とは脳全体の約80%を占めている大きな器官。大脳には言葉を話したり、情報を分析したりと知的な働きをしています。
近年の研究で、大脳の働きが右利きと左利きで違っているという結果が出ています。
そのため、生まれつき利き手は決まっていると言う説もあるのだそうです。
【利き手と遺伝の関係】
遺伝子が関係していそうな利き手ですが、実は利き手と遺伝子との関係ははっきりしていません。そのため、親が2人とも右利きだからといって、子どもも右利きとは限りません。
ただ、両親どちらかが左利きの場合は、左利きの子どもが生まれてくる確率も高くなる傾向にあると言われています。利き手と遺伝子の関係ははっきりしていないものの、多少の影響を受けているのかもしれませんね。
【赤ちゃんがお腹の中にいるときに予測できる?】
実は利き手は赤ちゃんがお腹の中にいる状態でも予測できるという説もあります。
お腹の中にいる赤ちゃんは、妊娠16週頃になると口や手の感覚が発達し、お腹の中で指しゃぶりのようなしぐさをするようになります。
その指しゃぶりの仕草から、利き手がわかるという説もあるのです。
ただし、この説も証明されているわけではなく、利き手についてはまだまだ謎に包まれています。
利き手はあとから変えられる?
生まれつき決まっていると言われている利き手ですが、あとから利き手を変えられるのでしょうか?
【左利きだった場合に右利きに変えられる?】
昔は左利きだった場合に、右利きに矯正していました。もしかしたら、もともと左利きで右利きに矯正をしたというママもいるかもしれませんね。
小さいころからトレーニングをすれば、ある程度右手を使えるようになりますが、無理に右利きにするのはおすすめしません。
【利き手を変えることはストレスになる】
右利きへの矯正をおすすめしない理由は、子どもにとって大きなストレスになるからです。ストレスは吃音症やかんしゃく、夜尿症などの原因となりやすく、集団生活に悪影響を及ぼす可能性もあります。
今では左利き用の道具も多く販売されているので、専用のものを渡して生活しやすいようにしてあげると良いでしょう。
まとめ
赤ちゃんの利き手は、成長と共に徐々に決まっていくもの。利き手には大脳や遺伝子が関係しているとされていますが、まだまだ謎が多い部分です。
どうしても右利きのほうが一般的なように思われているため、わが子が左利きだと心配になってしまうと思いますが、利き手を無理に変えようとすると、大きなストレスにつながってしまいます。
ひと昔前までは、左利きだと不便な世の中でしたが、今ではその人が持つ「個性」として認められてます。
左利き専用の道具も増えていますから、過度に心配しすぎず、赤ちゃんの様子を観察しながら温かく見守っていきましょう。