育児休業給付金をもらえる条件
現在働いていて、これから出産を迎える方は産後休業、そして育児休業を取得されることでしょう。
産後休業と育児休業の期間中は給料がもらえないため、「これから子育てにお金が必要なのに」と心配される方もいるかもしれません。
そこで、育児休業中にもらえる育児休業給付金について知っておきましょう。
育児休業給付金とは、出産と育児によって発生する育児休業中に、対象者に支給される手当のことです。
ただし注意したいのが、現在働いていて出産を控えている全ての方に支給されるわけではないということ。
そこで今回は、育児休業給付金をもらえる条件と給付金を申請する時期について解説していきます。
育児休業給付金をもらえる条件
それでは、育児休業給金をもらえる条件についてみていきましょう。
【育児休業を取得する労働者】
育児休業給付金なので、育児休業を取得できる労働者(会社員や公務員)であることが大前提です。
育児休業は女性だけではなく男性も取得できますので、パパが育児休業を取得した場合でも同様に育児休業給付金が支給されます。
育児休業の取得には1歳未満の子どもを育てていることが条件になるため、原則として子どもが1歳未満の労働者が対象になります。
【雇用保険に12ヶ月以上加入している】
雇用保険に12ヶ月以上加入していることも、育児休業給金が支給される条件の一つです。
そもそも育児休業給金は、育児休業中に雇用保険から受け取ることができる給付金なので、雇用保険の加入が条件です。
雇用保険が適用されるのは正社員に限らず、派遣社員、契約社員、パート社員の方も対象になるため、加入されている方がほとんどかもしれません。
ただし育児休業給金を受け取るためには、育児休業を取得する前の2年間に、雇用保険に12ヶ月以上加入していることが条件になります。
12ヶ月以上は連続した期間である必要はないため、例えば2年間の間に休んでいる期間があっても合算して12ヶ月以上になれば条件に当てはまる可能性があります。
【パートやアルバイトの場合は勤続1年以上であること】
パートやアルバイトなど有期雇用の場合は、上記の条件に加え、育児休業を取得する前に1年以上同じ勤務先で勤務していたことも条件です。
また、子どもが1歳6ヶ月になるまでに雇用保険が切れてしまう場合には、契約更新することも条件です。
以上のように、育児休業給付金は勤続期間や雇用保険などが大きく関わります。
育児休業給付金の手続きは勤務先を通して行うことがほとんどなので、育児休業の取得が必要と分かったら早めに勤務先に確認し準備を始めると安心でしょう。
育児休業給付金の対象にならないケース
前述の育児休業給付金の条件を踏まえ、対象にならないケースについて整理しておきましょう。
給金の対象にならないケースとしては
・雇用保険に加入していない
・自営業(雇用されていない)
・専業主婦(夫)
・雇用保険に加入していても妊娠中に退職する
・育児休業を取得せずに職場復帰した
・育児休業開始時点で離職する
・育児休業が始まる時点で育児休業終了後に退職予定
・育児休業期間中でも勤務先から給与が8割もらえる
などが挙げられます。
稀なケースではありますが、会社員でも育児休業の取得ができない場合や、育児休業給付金の受給中に会社が倒産してしまうと受給が終了します。
育児休業給付金をもらえると思っていたのに、条件に当てはまらずもらえなかったという状況にならないためにも、対象になるかどうか必ず前もって確認しておきましょう。
育児休業給付金の申請時期はいつ?
育児休業給付金の対象になった場合、いつ申請をすれば良いのでしょうか。
まず、育児休業給付金は2ヶ月ごとに申請が必要です。
初回の申請と2回目以降の申請の時期について解説いたします。
【初回の申請時期】
2ヶ月ごとの申請が可能なので、初回もまずは2ヶ月分の申請を行います。
申請時期としては育児休業開始から4ヶ月後の月末までです。
勤務先に申請してもらう場合には、産後休業に入る1ヶ月前くらい前までに申請書類を記入し提出する必要があります。
出産したら出産日を勤務先に伝えて、申請の準備をしてもらいましょう。
自分で申請をする場合には、申請書類などをハローワークに提出します。
申請には期限があり、もし期限内に手続きできなければ育児休業給付金をもらえない場合もあるので注意しましょう。
【2回目以降の申請時期】
2回目以降の申請時期は、支給対象期間の初日から4ヶ月後の月末までです。
2回目以降も初回と同様に、勤務先に申請してもらうか自分で申請を引き続き行います。
特に自分で申請を行う場合には、2ヶ月ごとでうっかり忘れてしまわないように注意しましょう。
まとめ
産後休業と育児休業期間中は給料がもらえなくなるので、ちょっと不安になる方もいるかもしれません。
給付金をもらうためには一定の条件があるため、妊娠中に前もって確認をしておきましょう。
また、育児休業給付金の申請はいつでも良いわけではなく、申請期限が決まっています。
期限を過ぎるともらえなくなる可能性があるので、こちらも注意しましょう。