保育園へ入ると母乳は続けられない?
職場復帰の時期が近づいたママは、さまざまな準備に奮闘すると思います。その中でも母乳育児中のママの最大の心配事は、「保育園入園前に断乳すべき?」「保育園に通いながらも母乳育児を続けられる?」という点ではないでしょうか。
入園前に断乳する、ミルクを飲む練習をしている、入園後も母乳育児を続けるつもり、などさまざまな考え方はあるでしょう。今回は保育園入園に際する、ママたちの母乳育児事情を調べました。
入園を機に断乳・卒乳した方がいい?
保育園に入園するとなると、やはり断乳をしたり、卒乳を目指したりした方がいいのではと考える方もいますよね。保育園に入園する月齢にもよりますが、中には母乳育児をまだ辞めたくない、母乳以外の栄養補給方法がない(離乳食やミルクを嫌がる)などの都合もある方もいると思います。必ず辞めないといけないのでしょうか。
【無理に辞めなくても大丈夫】
以前は保育園へ入園させるなら断乳させなければいけない、入園時期を目安に卒乳した方がいいという考え方が見られました。しかし、今はさまざまな工夫をしながら、仕事と母乳育児を両立しているママもいるようです。平日は保育園に預けながらでも、休日は復帰前と同じく母乳での育児を続けることも可能です。
【保育園と職場の理解は不可欠】
保育園の中には母乳育児を推奨し、冷凍母乳を預かってくれ、それを日中に飲ませてくれる園もあります。ただし、衛生面の理由から対応していない園もあるので、保活の時点で、その点に注目しながら保育園を探すのもいいですね。
また、職場の理解も必要です。母乳育児で間が開くと、おっぱいが張って痛いと感じることがあるので、圧抜きが必要です。その時間は勤務から外れることになるので、上司や周りの理解を得ることが必要ですが、うまく切り抜けている先輩ママもいます。
入園後も母乳育児を続けるコツ
赤ちゃんを保育園に入園させた後も、母乳育児を続けるにはどうすればよいのでしょうか。仕事と母乳育児との両立のコツをまとめました。
【コツ①登園前にしっかり授乳】
登園前、出社前にたっぷりと授乳をしましょう。お迎えまで赤ちゃんと会えないという方は特に、朝の授乳を大切にするのがおすすめです。
とはいえ、朝は家事や準備で忙しい場合が多いですよね。そんな時はパパの出番。授乳以外の赤ちゃんの登園準備や家事はパパにやってもらうなど、授乳の時間を夫婦2人で協力して作りましょう。
【コツ②職場でしっかり圧抜きする】
おっぱいが張るのを放っておくと乳腺が詰まり、つらい乳腺炎につながってしまうこともあります。職場に理解をしてもらいながら、定期的に圧抜きをしましょう。手をきれいに洗い、清潔なタオルの上に軽く搾乳をします。普段の授乳間隔に合わせて行うといいでしょう。
圧抜きの仕方は自己流ですると、逆に張り返しが来て悪化する場合もあるので、仕事復帰前に助産師さんに教わるのがおすすめです。また、小まめに母乳パッドを取り換えることも大切。取り換えずにいると、不衛生になってしまい、乳腺炎の原因となってしまうことがあります。
【コツ③お昼休みに授乳する】
保育園と職場が近い場合は、昼休みに授乳しに行く方もいるようです。
もちろん職場と保育園の両方の理解と協力が必要です。お昼休みに1度会うと、またママと離れたくなくて泣いてしまう赤ちゃんもいるので、赤ちゃんの性格も考慮しながら行うようにしましょう。
【コツ④冷凍母乳を園へ預ける】
冷凍母乳を園へ持参することは保育園によって、細かいルールなどを設けられていることがあります。搾乳した母乳を冷凍保存し、それを園に持っていって日中は飲ませてもらう方法もありますが、基本的に保育園の協力が必要です。冷凍した母乳を日中飲ませてもらうのであれば、哺乳瓶に慣れておくことも必要ですね。
【コツ⑤帰宅後にたっぷりと授乳タイムをとる】
帰宅後は夕食の準備や家事にと大変な時間帯ではありますが、しっかりと授乳タイムをとりましょう。
ママも仕事で疲れていると思いますが、赤ちゃんも保育園という慣れない環境でがんばっています。赤ちゃんの気持ちを和らげるためにも、ママもおっぱいの張りを和らげるためにも授乳タイムをとるようにしましょう。できれば帰宅後すぐにとるのがいいですね。
そして、これにも朝の授乳タイムと同じく、パパの協力が欠かせません。パパに家事をお任せしたり、夕食は簡単に済ませたりしながら、帰宅後のバタバタな時間でも授乳時間を確保しましょう。
まとめ
仕事に復帰するママも、保育園に入園する赤ちゃんも、新しい生活にドキドキで不安がいっぱいです。そんな時でもこれまで通りに母乳育児を続けられたら、より癒やしの授乳タイムになるに違いありません。ママも赤ちゃんも安心するひと時を過ごせそうですよね。
しかし、そのためには保育園や職場の理解はもちろん、パパの協力も必要です。
ご紹介したようなさまざまな工夫で母乳育児と仕事を両立させている方もいるので検討してみましょう。授乳する期間は長くてもたったの数年です。あとで「もっと母乳育児を続けられていたかもしれないのに辞めてしまった…」と後悔しないよう、上手に続けていけるといいですね。