授乳中に薬は飲んでもいいの?
赤ちゃんが生まれたら、なるべく母乳で育てていきたいと考えるママは多いですよね。
しかし持病があって服薬していたり、病気になって薬が必要になった時に、赤ちゃんへ母乳を通して薬の影響がないか心配になることと思います。
母乳は血液からできているため、ママが服薬すると薬の成分は血液へ移行し、母乳を通じて赤ちゃんへと渡っていきます。
授乳中に服薬した場合の、赤ちゃんへの影響は1%〜10%以下と言われており、ごくわずか。そのため、薬によっては授乳中に服薬しても大丈夫な場合がほとんどです。
しかし、すべての薬が「授乳中に服薬しても問題ない」とは言えません。中には赤ちゃんへの影響が懸念されるお薬もあります。
そのような薬を飲む場合、医師の指示で服薬中は一時的に授乳をストップしたり、継続して服薬するならば、断乳して母乳からミルクへの移行をするように検討しなければならないこともあるようです。
このように、様々なケースが考えられるため、授乳中の服薬は、必ず医師に相談してからにしましょう。
そこで今回は、授乳中に薬を飲む際に気を付けたいことについてまとめました。
授乳中に薬が必要なのはどんな時?
授乳中の服薬は、薬の成分が母乳を通して赤ちゃんへと移行してしまうため、少しの風邪や頭痛であれば我慢してしまうママも多いことでしょう。
しかし、時には薬を服用してしっかり治さなければいけないケースもありますよね。
授乳中に薬が必要になる目安を覚えておきましょう。
【風邪症状の悪化】
ちょっとした風邪であれば栄養のある食べ物と睡眠をしっかりとって、薬に頼らず治そうとするママもいるでしょう。
しかし、しばらくしてもなかなか症状が改善されなかったり、長引いたり、風邪の症状によって体力が落ちてきているなどの場合には、薬を服用し、しっかり治すことも大切です。
ただの風邪と思っていたのに、もしかしたら肺炎など別の病気に移行していたり、、実は感染症だったという可能性もあります。
自己判断せず、一度かかりつけ医に診てもらいましょう。
【乳腺炎や膀胱炎】
乳腺炎や膀胱炎は、授乳中のママになりやすい病気と言われています。
放っておくと症状が悪化し、高熱が出て赤ちゃんのお世話もままならない程重症化してしまうこともあるのです。
「おっぱいにしこりがあって痛い」「おしっこが近くお腹が痛い」などの症状がある場合はすぐに病院へ行きましょう。
場合によっては抗生剤を服用することもありますが授乳中でも飲めるお薬もあるので、医師に相談してみましょう。
【持病がある】
母乳育児をしているママで持病がある場合は、医師と薬の種類や量を相談して服薬しましょう。
自己判断で薬をやめてしまうと、ママの体調を崩す原因にもなりかねません。赤ちゃんのためにも、ママの健康が第一です。
授乳中の服薬時の注意点
授乳中の服薬に関しての注意点をまとめましたのでご覧ください。
【①医師に相談する】
体調が悪く、病院で処方薬を処方してもらう場合は、医師に必ず授乳中であることを伝え、赤ちゃんへの影響が少ないお薬を処方してもらうようにしましょう。
また、服薬と授乳のタイミングなど、できるだけ赤ちゃんへの影響が少なくなる方法を詳しく聞いておきましょう。
薬を服用してから、次の授乳までに時間を空けるよう指示されることもあります。
【②市販薬を服用する場合は薬剤師に相談する】
なるべくなら病院の処方薬を服用する方が安心ですが、赤ちゃんがいてなかなか病院を受診できない場合もありますよね。
そんなときは、市販薬で様子を見ることもあるでしょう。
その際は、なるべく薬剤師が常駐しているドラッグストアで購入し、授乳中である旨を相談してみると良いと思います。
市販薬のなかでも赤ちゃんへの影響が少ないものを選んでもらってください。
【③産後2~3ヶ月の期間は特に服薬に気を付ける】
生後2~3ヶ月の赤ちゃんは、まだ腎臓や肝臓などの機能が未熟だと言われています。
そのため、少量の薬であっても赤ちゃんに影響を与えやすくなってしまうのです。
もしこの時期に服薬するようなことがあった場合は、特に注意して医師の診断を仰ぎましょう。
まとめ
授乳中は、食事と一緒で、ママが口にするものには注意が必要です。
特に薬は、たとえわずかな量であっても、赤ちゃんへ影響を及ぼす場合もあることを覚えておきましょう。
ただし、薬が飲めないことで、ママの体調が悪化したり長引いてしまうことは、赤ちゃんにとっても良いことではありません。
決して我慢せず、ママの症状が重い場合には薬を上手に取り入れ、なるべく早く体調を整えることを優先させましょう。
ママの健康は、赤ちゃんにとって第一ですよ!
まだ言葉は話せなくても、ママが元気がなかったら赤ちゃんも悲しい気持ちになってしまうかもしれません。
赤ちゃんを母乳でお世話するためにも、ママの健康はとても重要です。
日ごろから体調管理に気を付け、体調を崩した時には早めに対処するようにしましょう。
そして服薬時は、自己判断をせず、医師や薬剤師に相談するようにしてください。