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授乳とアルコールの深い関係

授乳とアルコールの深い関係

授乳中の赤ちゃんへのアルコールの影響

授乳中、頑張ってアルコールを我慢しているママは多いでしょう。

普段からお酒が好きで飲んでいたママは、妊娠中からずっとアルコールを我慢していたのに、授乳でさらに我慢しなければいけない…というのは辛く感じることもあるでしょう。

育児のストレスも、アルコールを飲んで発散できないのは辛いと感じるかもしれません。

 

「授乳中はアルコールを避けるべき」「これくらいの量までなら、授乳中も飲んでも大丈夫」など、耳にする情報は様々ですね。

授乳中のママの飲酒は問題ないのか、ダメなのか、その理由や授乳する赤ちゃんへのアルコールの影響などをご紹介していきます。

 

授乳期のアルコールの母乳への影響は?

授乳中のママがアルコールを摂取することは、一般的に「良くないので、控えるべき」と言われることが多いですよね。

その理由は、授乳中のママがアルコールを摂取すると、そのアルコールが母乳へ影響し、更には授乳することで赤ちゃんへも影響があると言われているからです。

 

【母乳から赤ちゃんへアルコールが移行する】

厚生労働省の資料によると、授乳中のママがアルコールを摂取した場合、飲酒量の平均2%前後のアルコールが、母乳を通して乳児に移行するとのこと。(※1)

2%というと、とても少ない数字と捉えられかねませんが、発育中の子どもがアルコールを摂取すると健康に影響があることは分かっていますよね。

赤ちゃんはもちろん、発育中です。

授乳中にママがアルコールを摂取し、そのアルコールが含まれる母乳を飲むことで、赤ちゃんに影響がどこまであるかは分かっていませんが、未知であるのは怖いこと。

アルコールが含まれた母乳を飲ませない方がいいことは確かです。

 

【授乳中に限らず大量のアルコール摂取で母乳の出が悪くなる】

さらに、授乳中だけでなく、長期間に渡り、たくさんの量のお酒を飲んでいたママは、母乳分泌に関係するホルモンである、”プロラクチン”の分泌量が飲酒によって低下するという報告もあります。

プロラクチンの分泌量が低下した結果、母乳分泌量が減少、つまり母乳の出が悪くなる傾向があるとも言われています。(※1)

母乳での授乳を続けたいというママにとっては、母乳の出が悪くなるのは辛いですよね。

 

(※1)参照:厚生労働省HPより 「-たばことお酒の害から赤ちゃんを守りましょう-

 

授乳中のアルコール摂取は絶対NG?

授乳中のママが飲酒は絶対にダメなのでしょうか。

よく、「飲酒後〇時間空ければ、授乳してもOK」「授乳中でも、少量のアルコール摂取ならOK」などという情報を目にすることもありますが、これは本当なのでしょうか。

 

答えは、絶対ダメではないけれど、「〇時間空ければ授乳も大丈夫」「このくらいのアルコール量なら授乳しても大丈夫」ということは一概には言えないということです。

 

ママの血中アルコール濃度と母乳中のアルコール濃度は、ほぼ同じと考えられています。

しかも、アルコール濃度は飲んですぐに高まるのではなく、飲酒後30分~1時間程度がピークになります。

その後、アルコールを代謝し、濃度は薄まっていきますが、ママ1人1人のアルコール代謝能力には個人差が大きいもの。

そのため、単に飲酒後に空けた時間数や、「少量しか飲んでいないから」などとアルコールの摂取量だけで、母乳中のアルコール濃度を判断することは難しく、「〇時間経ったら授乳してもOK」という目安が立てにくいのです。

飲酒量においても、最新の見解ではアルコール摂取量は少なければ少ないほど良いと考えられています。

 

授乳中飲酒できずストレスがたまる場合

飲酒するのは良くないとはいえ、アルコールを我慢することで育児やその他のストレス発散ができずにストレスが溜まるような場合は、どうすればいいのでしょうか。

 

【授乳中のアルコールの飲み方】

授乳中のママがどうしてもアルコールを飲みたいと思った時は、赤ちゃんへの影響をできるだけ少なくする飲み方を工夫しましょう。

 

先述したように、血中アルコール濃度と一緒に母乳中のアルコール濃度は、飲酒後30分~1時間でピークとなり、その後時間とともに減少していきます。

このため、授乳中はアルコール度数の低いものを少量飲み、飲酒後赤ちゃんに母乳を与えるまで時間の間隔を十分空けるのがおすすめです。

 

(例)ビール缶1本(350ml)の飲酒後、血中アルコール濃度がほぼ0%になるのは2.5〜3時間後

 

ただし、先述したように、アルコールの代謝には個人差が大きいので、これはあくまで目安です。

 

【アルコールチェッカーでチェックするのもあり】

飲酒後、万全を期して、アルコールをほぼゼロの状態にしてからの授乳したいという場合、呼気中のアルコールを測定する方法があります。

 

飲酒運転防止に使われる「アルコールチェッカー」という呼気中のアルコール濃度を測定する器具を使うのです。

ネット通販などでも購入できます。

 

授乳前にママの呼気中アルコール濃度を測定し、少しでもアルコールが検出されれば、母乳にまだアルコールが残っているということ。

その場合は、赤ちゃんに授乳しない方が良いということです。

 

授乳中ママとアルコールの深い関係

授乳中のママが飲酒すると、赤ちゃんへのアルコールの影響が少なからずあるということが分かりました。

日本では授乳期はアルコールの摂取は控えるべきだと言われることが多いのは、母乳を通しての赤ちゃんへの影響があるためです。

飲酒してストレスを発散させたいママも、授乳中は他のストレス発散方法を見つけてみるのもいいですね。

 

しかし、どうしてもアルコールを飲む場合は、飲酒量や授乳までの間隔に気をつけてください。

新生児期は2〜3時間おきと授乳間隔が短いため、一層の注意が必要です。

ママが飲酒したときは、母乳からアルコールが抜けるまで時間を空け、呼気中アルコール濃度を測ってから、慎重に授乳することをおすすめします。

 

ただ、個人差がありますので、慎重に授乳したとしても、もし赤ちゃんの顔が赤くなる、いつもより良く眠る、などいつもと様子が異なるようであれば、その後の飲酒は控えた方が良いでしょう。

アルコールが与える赤ちゃんへの影響を正しく理解した上で、授乳中は上手にアルコールと付き合っていきましょう。

この記事を書いたライター

月子
月子

親の病を機に九州へ舞い戻る一児のママライター。 おかしな方言の使い方をする子どもに笑い、癒されながら、バタバタ過ごす毎日です。 趣味は料理とベランダ菜園。育てたものはおいしく食べています! 心がほっとするような、楽しく役立つ情報をたくさんお届けしていきたいです。

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