赤ちゃんの離乳食期とスプーン
赤ちゃんが母乳やミルクを飲む量を減らし、離乳食へ移行するようになると、ママは離乳食の準備を始めることでしょう。
赤ちゃんが母乳やミルクを飲む生活から、1人で座って離乳食を食べられるようにまで成長したことに、ママの感激もひとしおなのではないでしょうか。
赤ちゃんが自分の手でスプーンを握り、口に運ぶ姿は愛らしくて、食卓を囲む家族みんなで食べる食事のおいしさと幸福感が一層増したように感じますよね。
赤ちゃんの離乳食の準備で食器やグッズを揃えるとき、離乳食用のスプーンはどうしますか?
実は、赤ちゃんの離乳食用スプーンには、月齢に合わせたものや使い方によって種類があります。
赤ちゃんが、自分で食べ始める時期はいつ頃で、離乳食用にはどんなスプーンを選べば良いかをご紹介します。
離乳食初期から中期頃に合うスプーン
離乳食初期は、母乳やミルクがまだメインの食事で、離乳食は練習中という状態です。この頃の赤ちゃんは、まだ飲み込む力も弱く上手に飲み込めないため、離乳食は形がなくなめらかにすりつぶしたものを、ママがお口の中にスプーンを差し込んで食べさせます。
そのため、柄が長く口当たりの良い小さめのスプーンが良いでしょう。
これなら、「あ~ん」と上手にお口を開けられないときに、ママがお口の中に差し入れても安全で、赤ちゃんが痛い思いをすることもありません。
しかし、この頃くらいから、食事の時は赤ちゃんの手にスプーンを握る習慣をつけておくのも良い方法です。赤ちゃんに握らせるスプーンは、投げたりしても壊れず危なくないプラスチックやシリコン素材のスプーンがおすすめです。赤ちゃんが手に握るとき、滑りにくくつかみやすいのも良い点です。
離乳食を始めて2ヶ月くらい経ち、離乳食中期になると、赤ちゃんは食べ物を飲み込むことが少し上手になり、歯はまだありませんが舌と上あごで食べ物をつぶし、もぐもぐ食べます。
赤ちゃんが自分で、スプーンを使って離乳食をお口運ぶのはまだ先のことですが、離乳食初期からスプーンを握る練習をさせておくと、食べたいときには赤ちゃんが自分でスプーンを握る習慣がつき、スプーンで食べる練習がしやすくなるでしょう。
離乳食後期に合うスプーン
離乳食後期には、生活リズムも整ってきて大人と一緒に食卓を囲めるようになってきます。豆腐くらいの固さのものが食べられるようになり、手づかみ食べをするくらい、食べることに興味が湧く頃です。
大人と同じ食卓を囲んで、いろいろな食べ物を大人が食べるのを目にすることで、食事に対して好奇心も旺盛になり、早い子は自分で離乳食を食べようとし始めます。
何を食べるかという順番にもこだわり始めますので、そろそろ赤ちゃん自身が食べることができるようなスプーンを与えても良い頃です。
この時期、赤ちゃんはまだ上手に自分で食べられませんが、赤ちゃんが握ったスプーンでママが手を添えて口に運び、スプーンで食べる練習をし始めるのによい頃です。
縁がないなめらかな小さい形のスプーンなどが向いています。素材は、柔らかいシリコンやすくいやすいプラスチック、握るのにぬくもりのある木製素材のスプーンがおすすめです。
ただし、木製スプーンは使用後濡れたままにせず良く乾かし、衛生面に気をつけて使いましょう。
離乳食用の食器は丸いものを選びがちですが、赤ちゃんがスプーンですくう時は角のある食器の方がスプーンに食べ物をのせやすくなります。
また、食器が軽すぎるとスプーンですくおうとした時に、食器をひっくり返してしまいますので、食器の裏に吸盤があるものや、赤ちゃんの力でガタガタ動かないくらいの重みがある器を使いましょう。
離乳食完了期頃に合うスプーン
離乳食も完了期に入ると、ハンバーグくらいの柔らかさでスプーンを使って切ったり潰せたりする固さの物を与えます。
自分で食べたいという欲求を大事にしてあげたい時期ですから、積極的に食べられるように手づかみで食べられるメニューも多くなる頃です。
赤ちゃんは、大人と同じように自分も1人で食べようとし、手づかみ食べも良くするようになりますが、赤ちゃんが握って食べやすい離乳食用スプーンも用意し、スプーンで食べられるようにしてあげましょう。
この時期は、すくいやすいステンレスのスプーンがおすすめ。ステンレスのスプーンは、口当たりが冷たく感じて嫌がる赤ちゃんもたまにいますが、嫌がらなければある程度の重みがあって握りやすく、舌触りや口当たりもなめらかです。きれいに洗って使えて煮沸もでき、衛生面から考えても適しています。
まとめ
手づかみ食べを始める頃に、赤ちゃんに離乳食用スプーンを与え、自分で口に運べるように、ママが手を添えてサポートしてあげましょう。
最初は、ぐちゃぐちゃにかき混ぜたり、お口まで運べずにこぼすことの方が多いはずです。食べこぼしの汚れ防止には、テーブルの下に新聞紙やシートを敷いたり、袖のあるエプロンを赤ちゃんに着せたりして対応しましょう。
赤ちゃんが、上手にできるようになるまで気長にほめながら、こぼしたり汚したりしても、イライラしたり叱ったりしないようにし、食事への好奇心や興味をそがないようにしてあげましょう。