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赤ちゃんの小麦アレルギーの治療法

赤ちゃんに多い小麦アレルギー

離乳食が始まる頃、ママの気になることのひとつが赤ちゃんの食物アレルギーかもしれません。

食物アレルギーがあると、皮膚のかゆみや蕁麻疹だけでなく、呼吸困難や嘔吐腹痛などの症状が出ることがあります

 

0歳児の赤ちゃんの場合、食物アレルギーを起こす原因食物は

 

・鶏卵

・牛乳

・小麦

 

の3種類がほとんどです。

 

この中で主食に用いられることの多い小麦は、離乳食で活躍させたい食材のひとつですよね。

 

もし、赤ちゃんに小麦アレルギーがあったら、パンや麺類など小麦を使った離乳食はあきらめないといけないのでしょうか。

幼稚園や小学校の給食でも小麦は使われますが、小麦アレルギーがあったらずっと食べられないのでしょうか。

 

そんなママたちの不安を解消すべく、今回は小麦アレルギーの治療についてまとめました。

 

赤ちゃんの小麦アレルギーは治療できる

食物アレルギーの症状や経過には個人差があります。

 

赤ちゃんの時期にあらわれた小麦などの食物アレルギーは、成長とともに食べられるようになっていく可能性が高いといわれています。

食物消化機能や腸管バリア機能、免疫機能が発達するにつれて、これらのアレルゲンに耐性を持つようになるからです。

そのため、3歳頃には約半数、小学校入学の6歳前後には8割程度が改善すると言われています。

 

一方で、食物アレルギーをそのまま放っておくと症状が悪化して、より治りにくくなることもあるのです。

そのため、なるべく早く専門医の診断と、その子に合った適切な治療を受けるようにしましょう。

 

 

小麦アレルギーの治療法「食物除去法」

小麦などの食物アレルギーの治療法としてもっとも一般的なのは「食物除去法(または除去食療法)」と呼ばれる治療方法です。

 

この治療法の大まかな流れは

 

①検査によりアレルギーを起こす食物とその量を診断する

②医師の指導の下、アレルゲンとなる食物除去を行う

③1歳過ぎくらいから、様子を見ながら少しずつ除去食解除を行う

 

となっています。

 

ここで「じゃあ、その食材を食べなければ(除去すれば)良いのね」と自己判断は禁物です。

ネット記事や知人の経験談などを参考にして、自己流の食物除去を行うことは絶対にやめましょう

 

食物アレルギーの治療には、専門医による正しい診断と検査、適切な治療が必要です。

食物除去法の流れやポイントについてみてみましょう。

 

①問診

まず、専門医の問診によって

 

・何をどれくらい食べたか

・食後、何分くらいでどんな症状が出たか

・家族のアレルギー歴

・母乳かミルクか

・離乳食の進度

 

などを確認していきます。

過去の症例により、原因となる食物や重症度などをある程度予測できます。

 

②血液検査、皮膚テスト

必要に応じて血液検査や皮膚テストを行います。

 

【血液検査】

血液検査により「特異的IgE」という抗体の量を調べます。この値が高いほど、アレルギー症状が強いとみなされます。

 

しかし、このIgEの値が高くても症状が出ない場合がありますし、このIgEの値からは「食べられる量」「症状の強さ」などを確定させることはできません。

 

【皮膚テスト】

プリックテストとも呼ばれます。

皮膚に直接アレルゲンを置き、その部分の皮膚を専用針で軽く傷つけ、その部分に虫刺されのような腫れが見られたら陽性と判断されます。

採血するのが難しい赤ちゃんには、こちらのテストを行うことが多いようです。

ただ施行できる病院は限られています。

 

③食物経口負荷試験

現在、食物アレルギーの確定診断として最も信頼性が高いと言われているのが「食物経口負荷試験(しょくもつけいこうふかしけん)」です。

離乳食が進んで、ある程度の量が食べられるようになった1歳ころから定期的に検査を続けていきます。

 

この検査は、アレルゲンと思われる食物を実際に食べて、症状の出方などを分析、確認し、安全な量を見極めるために行われます。

除去しながらも安全な量を食べながら治すという考え方に基づいた治療法です。

 

実際にアレルゲンを食べてみるので、症状が出ることがあります。

安全に検査するために入院施設がある病院など、何かあった時にスタッフがすぐ対応できる環境で行います。

 

定期的に食物経口負荷試験を行うことにより、症状が改善したかを確認することができます。

 

食物除去法のポイント

食物アレルギー治療中は、常に医師の指導に従うことが大切です。

 

医師からは除去するべき食物と、その代替となる食物などの指導があります。

除去食として指示された食物以外を「念のため」と、自己判断で除去したりするのはやめましょう。

除去は必要最小限に抑えるのがポイントです。

 

特に赤ちゃんのうちは食物アレルギーの耐性を獲得しやすいので、定期的な食物経口負荷試験で状況を確認しながら、食べても安全な量を食べるようにしましょう。

少しずつ食べることにより食物除去を解除する時期を早めたり、除去中の食物の味に慣れていくことができます。

 

まとめ

小麦アレルギーを心配するママも多いと思いますが、比較的耐性を獲得しやすいアレルギーなので、きちんと治療を行なえば、小学生になる頃には除去食解除の可能性があります

除去中は、その食物に変わる代替食物を取るようにし、栄養バランスにも注意しましょう。

 

慣れてきたから、改善してきているから、と自己判断したりせずに、専門医の指導に従うことが大切です。

この記事を書いたライター

北村 美涼
北村 美涼

関西在住、1男1女を持つワーキングママです。 産休、育休、フレックス、時短、在宅、テレワーク、といろいろな勤務体系経験済み! ハワイとたこ焼きと太陽の塔が大好き!どれも私のパワーのみなもとです。

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