親子の絆が深まる
まだ言葉が話せない赤ちゃんのお世話は、互いの意思疎通ができないため、イライラしたり不安になったりしやすいものです。
ベビーサインでコミュニケーションがとれるようになれば、互いの意思を理解できるようになり、自然と親子の絆も深まっていきます。
一生懸命ベビーサインを送り、自分のことを伝えようとするわが子を愛おしく感じるでしょう。
ただし、すべての赤ちゃんとママがベビーサインで意思疎通ができるわけではありませんので、絶対に覚えさせなければならないとプレッシャーに感じることはありません。ベビーサインを通し、少しでも赤ちゃんの気持ちが理解できるようになれば、育児のイライラ解消の手助けにもなるという、気軽な気持ちで試してみるとよいでしょう。
育児が楽になる
赤ちゃんは自分の欲求や意思を伝える方法が、泣くことしかありません。泣いてばかりいるわが子に対し、「どうすればいいのだろう」と途方に暮れるママも多いことでしょう。
しかし、ベビーサインを使えるようになると、泣いたりぐずったりしなくても、ママやパパに気持ちを伝えることができるため、赤ちゃんは、お腹がすいたら「ミルク」のサイン、ボールで遊びたいなら「ボール」のサインなど、泣かずにベビーサインで自分の欲求を伝えるようになります。
これにより、意思疎通ができないことでのフラストレーションが減るため、ママも赤ちゃんも心穏やかに過ごせるようになります。赤ちゃんの気持ちを理解できるようになれば、育児がこれまでよりもスムーズになり、楽しいと感じるようになるでしょう。
また、ママだけでなくパパも、赤ちゃんのお世話がしやすくなるため、育児に積極的にかかわってくれるようになります。ときには赤ちゃんをパパに預けて、2人で留守番できるようにもなるでしょう。そうすることで、ママもリフレッシュの時間を作りやすくなります。
赤ちゃんのコミュニケーション力が身につく
ベビーサインを世に広めたリンダ・アクレドロとスーザン・グッドウィンが創設した研究機関「ベビーサイン・インスティテュート」の研究によれば、ベビーサインをしていた子は、していなかった子に比べ、言語分野においてのIQスコアが高かったという結果が出ています。
ベビーサインでコミュニケーションをとれる赤ちゃんのことを「ベビーサイナー」と言いますが、ベビーサイナーは、言葉を話せるようになる前から、たくさんの物事を理解しているため、ボキャブラリーが豊富なことが特徴です。
さらに、言葉を使いこなす力も育まれているため、実際にしゃべれるようになると、積極的に会話をし、周りとコミュニケーションをとるのが非常に上手になります。 これは、赤ちゃんのころからアイコンタクトをしながら、人と向き合ってベビーサインのやりとりをするので、早いうちからコミュニケーションスキルの基礎が作られるからだと言われています。
ただし、IQが高い=頭が良くなるということではないため、早期教育の一環として捉え、無理に赤ちゃんにベビーサインを教え込むことは避けましょう。
赤ちゃんの自尊心が育つ
ベビーサインを使っている赤ちゃんは、「伝わった、わかってもらえた」という達成感を味わい、その積み重ねでどんどん自信をつけていきます。
このような体験から、赤ちゃんは人を信頼し、同時に自分自身を肯定する力を育んでいきます。自己肯定感や自尊心は、人が生きていく上でとても大切な力です。
このような力を、小さなうちから育んでいくことは、子どもの将来にとって非常に良い影響を与えてくれるでしょう。
赤ちゃんの健康管理に役立つ
ベビーサインは、赤ちゃんの健康保持にも大いに役に立ちます。「痛い」のサインを教えると、周りの大人が気づいてあげられない痛みを、赤ちゃん自らが教えてくれるようになります。
また、ママやパパからの「熱い」「危ない」などのサインは、赤ちゃんに危険であることを教えることができるため、事故防止につながります。
赤ちゃんが絵本を好きになる
話せるようになる前から絵本に出てくる動物や食べ物、乗り物などについてベビーサインを使ってお話することができるため、赤ちゃん自身が絵本の時間を楽しめるようになるでしょう。
ママやパパに読んでもらうだけの時間が、コミュニケーションを楽しむ時間になります。 たくさんのベビーサインを習得した赤ちゃんは、自らベビーサインを使って絵本を読んでくれることもあるそうです。