卒乳にまつわる不安
これまで母乳を飲んでいた赤ちゃんが、成長と共に自分からおっぱいを欲しがらなくなり、母乳育児を終了することを「卒乳」と言います。
無理やり母乳を離すわけではないため、赤ちゃんにとってもママにとっても負担が少なく母乳育児を終えることができる理想の方法です。
しかし、その一方で「赤ちゃんのタイミング」で卒乳の時期を待つことになるため、様々な不安を感じることがあります。
卒乳にまつわる不安要素は、以下のようなケースが挙げられます。
卒乳を待つ赤ちゃんへの不安
卒乳に関しては、「いつまでに卒乳しなけらばならない」という明確な時期はありません。
赤ちゃんはママのおっぱいが大好きですから、欲しがっているようなら与えたいだけ与えていても構いません。
しかし、母乳を続けるのが辛い、どうしても夜眠れない、体の痛みが取れない、など母乳をあげることがママの負担になっていることもあります。
ママが母乳を続けていても負担にならないようでしたら続けていても構いませんが、負担に感じるようでしたら卒乳へのアプローチを始めていくのがいいでしょう。
卒乳した赤ちゃんの栄養面での不安
母乳で育てている赤ちゃんは、離乳食がしっかり3回食べられて、食事から栄養が補給できるようになる生後10ヶ月頃までは、栄養の面からも母乳育児を続けてほしいと考えます。
多くの赤ちゃんは離乳食を3回食べないとお腹も満たされないため、それ以前に自ら卒乳してしまうというケースは少ないです。
(ただし、ママの仕事復帰や体調の面から、それ以前に断乳してミルク育児に切り替えるというケースはあります)
以下の場合は食事や過ごし方に気を付けてあげてください。
【離乳食は食べるが水分補給をあまりしない】
ベビーマグ、哺乳瓶が苦手で飲んでくれないことがあります。
コップを使うと飲んでくれることがあるので、試してみましょう。
水やお茶の味が苦手だという場合、水分の多い離乳食や果物を与えつつ、飲めるように練習していきましょう。
ジュースやイオン飲料は、糖分が多く甘い味がするので、ますます水やお茶を嫌がる原因にもなりますし、虫歯もできやすくなってしまうため、避けましょう。
【離乳食をあまり食べない】
栄養面が気になってきます。
生後9ヶ月からフォローアップミルクが飲めますが、使用に関しては医師や助産師、栄養士と相談してみましょう。
卒乳後のママに関する不安
赤ちゃんの卒乳後に発生するママのトラブルは、以下のことが挙げられます。
【母乳のトラブル】
赤ちゃんがおっぱいを吸ってくれなくなることで、母乳がおっぱいに溜まり、張りを感じたりしこりができ、乳腺炎を起こす可能性があります。
適度に搾乳をしていく必要があるのですが、やりすぎるといつまでも母乳が溜まる状態になってしまうので、気を付けましょう。
おおよそ1ヶ月ほどで母乳は出なくなりますが、もっと早い人もいれば半年以上出ているというケースもあるほど個人差も大きいです。
ケアは怠らず続け、もし痛みや発熱があるようでしたら、早めに病院を受診しましょう。
【ママの心の不安】
これまで母乳育児をしてきたのが、ある日終わってしまうことで、ママが寂しく感じることもあります。
スキンシップを充実させたり、母乳育児を続けていた時にはできなかったことを楽しんでみてください。