月経と避妊
母乳で育てているママは、月経が遅れがちですが、早いと産後3ヶ月になると月経が再開し始めるママもいます。月経の再開によって妊娠の可能性がありますので、計画的に妊娠したいのであれば避妊するように心がけましょう。
出産後に、卵巣の回復具合を見るために基礎体温をつけているママもいるでしょうが、まだホルモンバランスが不安定で、月経周期も安定していないため、基礎体温で排卵時期を予測するのは避けたほうが良いでしょう。
出産後すぐの妊娠は、ママの体にとっても負担となります。次の赤ちゃんを望む場合は、ママの体の回復を考慮し、月経再開後2~3周期してから妊娠の計画を立てるのが理想的です。また、帝王切開で出産したママは、1年程度は妊娠を控えるのが良いと言われています。
これは、帝王切開による傷の治りを優先して子宮を休ませる必要があるからです。 傷がまだ治っていないうちに次の妊娠をしてしまうと、一見治っているようにみえても皮膚が薄い部分があったり、一部分だけ開いている部分があったりするため、出産の時陣痛に耐えきれずに子宮破裂をする危険性があります。
傷の治りは、個人差がありますので、次の妊娠を希望する場合は、1度産婦人科で診てもらってから検討すると安心です。
疲労・睡眠不足
出産後の疲れが徐々に回復してくる頃ですが、育児による睡眠不足や疲労が溜まってくる時期です。この頃の赤ちゃんは、徐々にまとまって寝てくれるようになることが多いため、人によっては睡眠不足が解消されていくでしょう。
とはいえ、赤ちゃんがいる中での睡眠なので以前のように熟睡できていないと感じる人も多くいます。
また、母乳に栄養をたくさん取られているので、カルシウムや鉄分などの栄養やエネルギー不足に陥り、貧血などでいつも以上に疲れやすくなることもあります。なるべく赤ちゃんと一緒にお昼寝したり、栄養バランスが整った食生活を心がけるようにしましょう。
また、自宅で体操やストレッチなどの軽い運動をして、体力を回復をするのも1つの方法です。
心の悩み
産後、毎日昼夜問わずに赤ちゃんのお世話に追われ、疲労やストレスがピークに達している時期です。赤ちゃん以外に接する大人は、パートナーだけというママも多く、社会から隔絶されたような感覚に陥ることも少なくありません。「産後うつ」を発症しやすい時期も、出産直後から産後3ヶ月くらいまでが多いと言われています。
こうした心の悩みを長引かせないためにも、この時期を上手に乗り切ることが大切です。 赤ちゃんとママの体調が安定しているのであれば、なるべく外出して外の世界に接する機会を増やしていきましょう。
地域の子育て支援施設や保健センターを訪れたり、赤ちゃんとママ向けのイベントに参加するのもおすすめです。同じような悩みを抱えるママと出会えたり、先輩ママからのアドバイスがもらえるかもしれません。
話をすることが苦手な人も、近くの公園をお散歩したり、買い物に行ったり、気分転換をしてみましょう。
それでも赤ちゃんが可愛いと思えない、自分1人で頑張るしかない、食欲が出ず楽しいと思えない、生きていてつらいという症状があるようであれば、1人で抱え込まずに遠慮なく市区町村の育児支援窓口へ相談したり、家族のサポートを受けて産婦人科か精神科を受診するなどしましょう。